現代クリエイター作品も伝統工芸品も大好きなRie(X rieasianlife、IG taiwanandasia1708)です。
先日、台中の作家さんのマーケットに行った際、とても素敵な歴史があるブランドに出会いました。
その作品にすごく惹かれて、本店は台中にあると言うことで、その足で本店まで行ってきました!
日本時代から続く木彫り職人のお店「陳彫刻處」
陳彫刻処は、日本時代(1926年)から伝統的な木彫りを作られているお店。
(ちなみに、1937年創業と新活水のWEB版の紹介には書かれていたんですが、お嫁さんから説明された時は後2年で100年なのよ、と言われていたので、1926年で間違いないと思われます)
最初は、彰化の鹿港で一代目陳珍さんが創業された木彫り工場、その後、貿易拠点としても有名な台北の大稻埕で日本販売向けのお店をオープン。
その後、第二次世界大戦の台北大空襲(1945年5月31日)の後、現在の台中へ戻ってきたそうです。
二代目の陳文才さんになって、才能が開花し、台湾全土から注文が集まる人気店に。
民國78年に修復された際の臺南孔廟「全臺首學」 看板、台北の故宮博物院「至善園」の文字は陳文才さんが彫られたそうです。
孔子廟の入り口にあるこの看板です!
見覚えある方も多いはず。
ところで、日本販売向けとは何を作っていらっしゃったのか気になりませんか?
当時、台湾の木材は良質で、日本人に人気でした。(明治神宮の鳥居が台湾の木材を使って作られているのは有名ですね)
そのため、日本の家屋で使うための欄間、神像、木魚などを台湾で作って日本へ輸出していたそうです。
お店で優しい職人さん(後から気づいたんですが、この方が陳文才さんでした!)がとても貴重な当時の欄間デザイン本を見せてくれました!
こんな貴重なものを見せてくれるなんて!!触るのが怖くて、ゆっくりときをつけて見せていただき、そういえば、昔の家にも欄間があったなぁーと思い出し、懐かしい気持ちになりました。
台湾と日本の繋がりをまた発見できて嬉しい気持ちになりました。
その他、仏像や廟の神様やお供物が置かれているテーブルの彫りなどもされていたそうです。
現在は、三代目の希彥さんと奥様の惠菁夫妻が中心となってやられていて、2011年に木製製品を取り扱う新しいブランド「COMMA」を立ち上げ、伝統的な作品のほか、食器や文字作品などを作られています。
私がこのお店を知ったのも、お嫁さんが台中で開催されていた作家さんのマルシェに参加されていて、近くに本店があると教えてもらったことがきっかけでした。
また、木彫り教室なども開催されているみたいで、陳文才さんから直接教えてもらいながら自分の作品を作ることもできるみたいです。
今回、購入した作品
この日は、お店でどれにしようかかなり悩んだ末、木彫りのツバメの一輪挿し花瓶を買いました。
- 燕子 花器 / 磁鐵(大)900元
サイズが2種類あったんですが、今回購入したのは大きい方。
裏に磁石がついていて、鉄製のドアや壁に貼り付けることもできますし、付属の粘土で壁に貼ることもできます。
嘴のところに切り込みと穴が空いていて、そこに細めの茎の植物やドライフラワーなどを差し込む花瓶。
ちょうど家で作っていたローズマリーのドライハーブがあったので、1本差し込んで、壁に貼ってみました。
すっきりしたシンプルなデザインでとっても綺麗!
燕ってなんだか縁起も良いですよね。
生活の中で、この曲線が美しい手作りの作品が視界に入ると、ちょっとほっこり、優しさと落ち着きのある雰囲気を感じますね。
他にも、食器やお香立てなどもあって、すっっっっっっっごく可愛かったです!
台中行くたびに覗きに行きたいお店ができました。
陳彫刻處へのアクセスと詳細
陳彫刻處(HP、Facebook、Instagram)
時間 9:00-18:00 (休:日)
住所 台中市中區仁愛街8-7號
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