洋菓子も好きですが、伝統菓子も好きなRie(X rieasianlife、IG taiwanandasia1708)です。
中秋節も近いことだし、どのお菓子を買おうか迷っている方もいるのでは?
そこで、皆様の参考になるように(私がやりたいだけの説も大いにあり)、吳寶春の焼き菓子の食べ比べしてみました!
もちろん、限定品でなければ、中秋節期間以外でも販売されているのでご安心を。
吳寶春麥方店の高雄本店へ
吳寶春(呉宝春)は台湾各地にありますが、高雄の本店があるのは、マンションが立ち並ぶ苓雅区の一角。
地下鉄で行かれる場合は、「三多商圈」から行くのが比較的近いかなと思います。
そもそも最初に少し、吳寶春(呉宝春)について軽くご紹介。吳寶春麥方店は、高雄の(いや台湾で)一番有名なパン屋さん。吳寶春っていうのは、このブランドを作ったシェフ吳さんの名前。
台湾最南端の屏東県の内埔郷龍泉村出身の吳さんは、8人兄弟で、12歳の時に父を亡くし、家計のために中学を卒業して台北のパン職人の修行を始めます。当時、吳さんは中学を卒業してはいましたが、成績はあまり良くなく、文字を知りませんでした。
台北に行ってからも文字もわからないし、田舎者だしでかなり怒られたそう。でも、この運命を変えたいと、努力をつづけ、兵役の時に映画や本で言葉を覚えたそうです。(日本人には奇美博物館で有名な実業家、許文龍さんのストーリーを読んで感銘を受けたそう)その後、日本へ修行にも行き、日本の作り方も学びます。
2006年にアジア大会で優勝し、2008年フランスで開催されたパン世界大会(世界麵包大賽)「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー(Coupe Louise Lesaffre)」で世界一を獲得してから有名になりました。この大会で優勝した時に作ったお母さんを思って作ったパン「酒釀桂圓麵包(台南の燻製龍眼とフランスの赤ワインを使用)」は今でも販売されているので、パン好きは食べてみてください。
また、その後、台湾の食材を生かした材料で作ったパン「荔枝玫瑰麵包(ライチローズパン)」を携えて参加した2010年のシェフ世界大会(Master de la Boulangerie)でもグランプリを獲得します。このパンも現在でも販売されています。
現在の本店を構えたのも2010年ごろ、世界一になった吳寶春が物件を探していた時、現在のテナントのオーナーが「台湾の光」だとして、3年家賃を無料で貸し出してくれたなんて逸話もあったりします。
中国語ではありますが、吳寶春のサクセスストーリーをテーマにした映画「世界第一麥方(世界一のパン)」(主演は李國毅!ちなみに、ちょこっとご本人も登場します)もあります。毎回見るたびに泣いちゃう、めちゃめちゃ台湾っぽい映画で面白いですよ、気になる方、見てみてください。
ちなみに、「麥方」は実は1文字(麥へんに方)です。特殊な漢字で表記できないので、公式でもこの表記で使ってあります。この漢字なんと発音するかわかりますか?実は「ㄆㄤˋ(パン)」で、台湾語でパンを意味します。そうパンの台湾語は、日本語と同じなんです。
今回食べ比べた焼き菓子
書き出したら止まらないので、前略が長くなってしまいましたが、今回紹介したいのはパンではなく、焼き菓子!
5種類の小分けでもセットでも買える焼き菓子を買ってきました。
- 鳳梨酥(パイナップルケーキ)
- 鳳黃酥(卵入りパイナップルケーキ)
- 巧克力橘柑酥(チョコレートオレンジケーキ)
- 堅果塔(ナッツタルト)
- 國王蛋黃酥(卵入りケーキ)
中秋節ギフトでは、この蛋黃酥をセットにしたものと、他のお菓子をセットにしたものが限定ボックスで販売されていました。
なので、どのセットを買おうか検討されてる方の参考になるかなと思います。
袋から出したらこんなかんじ。
パイナップルケーキは、よく販売されている土鳳梨酥と比べると、比較的サイズもそこまで大きくないちょうどいいサイズです。
ケーキシリーズ
まずは、吳寶春の中でも、パンに続いて、お土産に不動の人気を誇る「ケーキ」シリーズから。
左から、「鳳梨酥(パイナップルケーキ)」、「鳳黃酥(卵入りパイナップルケーキ)」、「巧克力橘柑酥(チョコレートオレンジケーキ)」です。
卵入りかどうかは、袋を開けないと区別が付かないくらい似てますね。
ちなみに、卵入りだと日本へ持ち帰れないと思うので、気をつけてくださいね。
鳳梨酥(パイナップルケーキ)
パイナップルケーキの生地は、少しミルキーな香りがしてすごくいい香り。
クッキーよりも硬くなく、ケーキよりも少し弾力がある感じの食感。
切ってみると中の餡は、全体的に少し硬めのジャムっぽいけど、実は食べてみると、パイナップルの果肉ブロック食感が少しだけ感じれる土鳳梨なのがわかります。
酸味は少しだけで、強くはなく、甘みも感じるので、全体的に甘酸っぱいかんじです。
鳳黃酥(卵入りパイナップルケーキ)
こちらは、台湾でしか食べられない卵の黄身いりのパイナップルケーキ。
パイナップルケーキの基本ジャムに、アヒルの塩卵入りです。
卵の黄身が入っているからかパイナップルケーキよりも高さが少しあります。
アヒルの塩卵ですが、塩気はそんなに強くなく控えめ、でも、しっかりと卵の風味を感じることができます。
甘いものに卵入れる文化、面白いですよね。日本にはない組み合わせですよね。
巧克力橘柑酥(チョコレートオレンジケーキ)
この真っ黒なケーキは、甘過ぎない柑橘感の強いガトーショコラ。(タンカンという名前のオレンジが入ってます)
チョコの風味もあるけど、タンカンの酸味の方が少し強いので、すっきりとした大人な味。
果肉の感じもしっかりと残っていて、食感もシャクシャクと楽しいです。
巧克力橘柑酥は、初めて食べたんですが、個人的にはすっごく好きで、日常的におやつとして食べたいなと思いました。
あと、パッケージのイラストがすごく可愛い。
3つを切ってみたらこんな感じ。どれも美味しかったです。
この3つの中でお土産を買うとしたら、基本はパイナップルケーキ(卵入ってると日本に持ち帰れないので)で、ちょっと変わり者が好きな方にはチョコレートケーキが良いのではと思いました。
ナッツタルトと月餅
続きまして、ケーキ以外の焼き菓子の紹介。
他にもエッグロールなんかもあったんですが、今回は、ザ・焼き菓子って感じの「堅果塔(ナッツタルト)」と「國王蛋黃酥(卵入りケーキ)」を買ってきました。
堅果塔(ナッツタルト)
まずは、ナッツが盛り盛り入ったタルトの紹介。
ミルクはそんなに感じないあっさり目の味のサクサククッキーパイは、食感・味共には申し分なし。
ナッツ類の粘着度?接着度?はあんまり強くなく、噛むとほろほろと崩れていきます。
食べてみて一番びっくりしたのが、蜂蜜の風味がとっても強いこと。
味はそこまですごい甘いって感じではないんですが、香りの甘さでより一層甘く感じます。
國王蛋黃酥(卵入りケーキ)
中秋節といえば、この大きなアヒルの塩卵が入った「國王蛋黃酥(卵入りケーキ)」。薄い皮が何重にも層になっていて、食べて初めてパイ生地だということがわかります。
あと、国王という名前がついているだけあって、アヒルの卵が思ったより大きい。卵は塩気もそこまで強くないけど、その大きさもあって、卵の風味はかなり感じられます。
半分に切ってみると、あんこのスペースよりも黄身のスペースの方が多いことがわかります。あんこはこし餡で、麦芽糖を使われているからか甘過ぎず、まったりした感じはありません。
中秋節ということで、会社のみんなで食べようと、中秋節限定パッケージの國王蛋黃酥のセットを買いました。
全て当日に作られたものを販売されていますが、賞味期限は1週間程度なので、すぐに渡せる方へ買いましょう。
一個ずつパッケージングされていて、悪くなりにくいし、一人ずつに配れるし、すごく良かったです。
まとめ
以上、個人的な感想ですが、参考になれば幸いです;)
皆さんは、今年の中秋節(2024年9月17日です!)はどんなお菓子を買いますでしょうか?
中秋節シーズンじゃなくても販売されているお菓子なので、旅行の際に食べてみてください。
どれも1個単位から買えます。
それと、各地の店舗のパンができる時間を公式サイトでお知らせされてるので、出来立てのパンを狙っていくのもおすすめです。
吳寶春 高雄旗艦店へのアクセスと詳細
吳寶春 高雄旗艦店(Facebook、Instagram、HP)
時間 10:30-20:00
住所 高雄市苓雅區四維三路19號
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