本屋さんに行くと、必ず文具エリアものぞき、じっくり時間を過ごしてしまう文具好きブロガーRie(@rieasianlife)です。
日本の文房具は本当に素晴らしく、外国人が日本のお土産として文房具を買うなんてこともあるとのことです。
実際、イギリス人の友達への誕生日プレゼントに、彼の大好きな無印良品の文房具セットをあげたことなんかもあります。
ただし、台湾の文房具も捨てたもんじゃありません!
今回は、高雄の超老舗文房具メーカーですごく素敵なボールペンを買ったのでご紹介します。
しかも!日本時代に日本人が運営していた文房具店から始まり、日本の技師、機械を導入して作られた日本とも関わりがかなり深いブランドです!
SKBについて
今回ご紹介したいブランドは「SKB(文明鋼筆)」というブランドです。
文明鋼筆の鋼筆は万年筆のこと。
元々、万年筆は海外向けでも推し進められていた商品で、英語名の「SKB」は、S(流暢:Smooth)、K(知性:Knowing)、B(美感:Beauty)からきているそうです。
会社の前身は日本時代の荒川五郎さんが始めた文房具店「綠屋文具商店」。
終戦後、運転手(駕訓班)として働いていた盧榮火さんに引き継がれ、1951年に文明書局という名前に改名。
文房具だけでなく、バスケットボールやバドミントンの羽、毛筆などの文具を販売されていたそうです。
その後、1955年に文明貿易行を設立し、海外から輸入してきた万年筆やパーツを組み立てて販売を始め、現在の社名「文明鋼筆股份有限公司」になったそう。
1963年、日本と台湾の行き来が回復してきた際、日本から技師を呼び、製筆機器を導入。
1966年〜1971年は万年筆の全盛期となり、卒業記念などで贈り物としても喜ばれ、当時は一人一本は持っている状況だったそうですよ。
一時期、万年筆の製造を中止した時期もあったらしいのですが、2012年から万年筆製造を再開。
現在は、メイン商品の万年筆だけでなく、そのインク(台湾インクは最近日本でも人気ですよね!)、ボールペンやカラーペンなども販売されています。
また、様々な団体などとコラボレーションした特別な限定万年筆なども制作されています。
映画KANOとコラボした限定万年筆セット:2014【KANO 復刻袖珍精品筆】
もちろん、ネットショッピングや台湾全土の文房具屋で買うことはできますが、できれば本店に行きたい!
ということで行ってきました。
場所は、高雄の鹽埕エリアにあり、最寄駅の「鹽埕埔」のすぐ近くでアクセスも抜群です。
お店の中には、歴代のビルの外観写真や住所プレートもあり、写真も飾られており、ちょっとした博物館みたいなエリアがあります。
外観は黒と白のビルに変わってしまってますが、ずっと同じ場所にあるんですね。
セピア色の写真が歴史を感じるー!
壁にはたくさんの種類のインクショーケースもありました。
台湾の色として様々なオリジナルインクを販売されています。
購入した商品をご紹介!
今回は、すごく面白いボールペンとカラーペンを購入しました。
万年筆が有名ですが、今回は、日常使いなので、買ってません汗
今回は、ボールペンインクセットが安かったので、1セットは友達へのお土産にしました♪
黑琵永續鋼筆(Black faced Spoonbill)
- 黑琵永續鋼筆 卡式鋼珠筆組 250元
- 芥子 220元
- 玄青 220元
今回購入したのは、ボールペンバージョンですが、万年筆バージョンもあります。
このキットは、インクとセットになっていて「玄青(げんせい)」と「芥子(からし)」の2種類があります。
この2色は自然をテーマにした、INK-220 彩墨集鋼筆墨水シリーズのものです。
調べてみたところ、日本でもペンハウスで販売されていました!
SKB(エスケイビィ) ボトルインク INK-170万年筆インク
今回私が購入したインクも買うことができますよ。
また、Amazonでも販売があったので、こちらも参考まで。
このES-380 黑琵永續鋼筆(Black faced Spoonbill)は、環境保護の概念で設計開発されたもの。
2019年に台湾で初めてカーボンフットプリント(碳足跡標章)管理を行った廃棄物からリサイクルし作られました。
参考:カーボンフットプリントとは?商品の例や計算方法、CFPマークについて(NTT)
台湾の文房具業界を永続可能なサスティナブルへと牽引する存在になっています。
また、2020年には台湾のデザインアワード「金點設計獎Golden Pin Design Award」にも入選を果たしており、環境に優しい文房具だけではなく、デザイン性も優れた実用的な芸術作品です。
ペンのデザインを見て何かに似てると思いませんか?
これは世界的に保護動物として指定されている「クロツラヘラサギ(黑面琵鷺)」を模したもの。
クロツラヘラサギとは渡り鳥で、台湾にも越冬のため世界の60%のクロツラヘラサギが渡ってくるそうです。
また、今回購入したのは白ですが、この嘴部分が黒いものもあります。
ペン先も「万年筆」と「ボールペン」の2種類があります。
今回私が購入したのはボールペンタイプです。
キットの箱の中には
- ペン本体
- カートリッジ(RI-60卡式墨水)
- コンバーター(#301A吸墨器)
がセットになっています。
カートリッジ設置方法
カートリッジインクの設置方法はとっても簡単。
ペンをくるくると回して、中身を開けて、カートリッジの細い方をペン先の方にブスッと突き刺すだけ。
このとき漏れの原因になるので、ちゃんとしっかり突き刺してくださいね。
刺したら、ペンをまたくるくると戻し、30秒くらいするとインクが出ます。
コンバーター設置方法
SKBのコンバーターはこんなタイプ。
以前、セーラー製のコンバーターを使ってたんですが、それと比べるとめちゃめちゃ軽く感じました。
まず、写真のように透明部分が外に出てる状態の場合、くるくると回して黒い部分と被るように収納?します。
その後、カートリッジと同じように細い方(?)黒い方?をブスッとペン本体に突き刺します。
この瞬間、ちゃんとまっすぐ刺さったか、しっかり刺さったか、いつも緊張します汗
しっかり刺さったことを確認したら、いよいよインク入れです。
ペン先をインク瓶にズボッと突っ込んでください!
新品を開けたばかりでインクが大量に入ってる場合は、余計なところにもインクがついてしまい、手が汚れます。
インクが吸えればいいので、ペン先の白い部分のボコっとなってるところ少し上くらいを目安に突っ込んでください。(上の写真のイメージ)
突っ込んだら、コンバーターのお尻を何度か回して、空気が入らないようにインクを吸い上げます。
空気が入ってる状態で逆回しをしてしまうと、ペン先から空気が出て泡が飛ぶかもしれないので、気をつけてくださいね!
汚れないように入れ終わるとこんな感じ。
あとはペン先をティッシュで拭き取って、本体のお尻をケースに仕舞えば完成です。
もし長く使ってインクが乾いて詰まってしまった場合は、分解してペン先を30分ほど水につけてインクを洗浄し完全に乾かすと良いらしいですよ。
書き心地について
今回は万年筆ではなく、ボールペンです。
万年筆は何本か愛用していましたが、インクを入れ替えできるタイプのボールペンは初めてでした。
インク式だと逆に均等にならないというか、色の濃淡を感じられる部分があるので、やっぱり綺麗ですね♡
普通のコピー用紙に試し書きしてみた写真なんですが、ボールペンなのに何だか少し万年筆感を感じて、書き心地はすごく滑らか。
また、ペン先の部分が手の持つ位置に合わせて凹んでるので、無駄な力が不要で書きやすいです。
クチバシのクリップの部分も平べったいので、バックのポケットや手帳にひっかけてもかさばらずに良いです。
私は芥子を、友達には玄青をあげたのですが、芥子の優しい色合いが個人的にはすごく好きでした。
速乾レトロ2色中性ボールペン(速乾復古撞色中性筆)
- 速乾復古撞色中性筆(竹炭灰+葡萄紫)35元
- 速乾復古撞色中性筆(赤豆紅+深海藍)35元
- 速乾復古撞色中性筆(琥珀黃+黛綠)35元
- 速乾復古撞色中性筆(勃艮第紅+黑)35元
- 速乾復古撞色中性筆(霧霾藍+焦糖棕)35元
これは復刻版カラーの2色ペンシリーズ(商品ページはこちら)
実際よく使うのは数色なんですが、ついついうっかり全色買っちゃいますよね汗
ちなみに替え芯は、1色あたり15元でした。
試し書きをした色見本はこちら(汚い字はお許しを笑)
横並びに2色セットになっています。
深海藍+赤豆紅、黛綠+琥珀黃、焦糖棕+霧霾藍、黑+勃艮第紅、竹炭灰+葡萄紫。
全体的にレトロでくすんだ色合いがすっごく好きです!
できるだけ色は合わせましたが、写真なので、ちょおっと色味が違うかもしれません、参考までに。
日本でも文房具セレクトショップなんかが輸入販売してるものもあるみたいなので、見つけたら買ってみてください!
SKB 文明鋼筆へのアクセスと詳細
SKB 文明鋼筆(HP、Facebook、Instagram、蝦皮、Pinkoi)
時間 10:30 – 19:00(土日11:00~)
電話 075218271
住所 高雄市鹽埕區五福四路155號
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