【台湾ビジネス】採用はどうする?台湾人材の知識と実際に行われている探し方をご紹介

台湾で働く

この記事は「台湾で人材採用を考えている方」へ向けての記事になります。

もちろん、台湾で仕事を探している方にとっても、企業側がどこを見て採用活動を行なっているのか知ることができます。

私の経験、調査上の見解ですので、全てがこの通りとは限らないと思います。

参考資料として閲覧いただければと思います。

 

 

どうして現地人材が必要なのか?

 

台湾進出するにあたり、日本と変わらず「ヒト、モノ、カネ」が重要になってきます。
ひとまず、駐在員や担当者を置き、現地法人設立の準備まではできた。
次に必要になるのは「人材」ですね。

準備段階までは、日本人の駐在員を置き、コワーキングなり、バーチャルオフィスなりでやって行けば、問題なく終われます。
中国語ができなくても、現地展開している日系の会計事務所へ外注すれば、ぶっちゃけ台湾にいなくても、出張ベースで日本にいてもできます

しかし、外注をすると、専門知識ですし、言語も上乗せされ、結構なコストがかかります。
できれば、最低限の外注で抑えたいところ。

また、マーケティング、カスタマー、現地業者とのやりとり、翻訳など、外国人である日本人が100%カバーするのは難しく、費用対効果を考えても、現地スタッフが必要になってきます

そんな時、台湾の日系企業はどこでどんな風に人材を集めているのでしょうか?

 

 

採用にあたり台湾の市場特性

まずは台湾での人材採用にあたり「台湾人」「台湾人材業界」の2つの特性を見ていこうと思います。

「台湾人」特性

台湾人に関してどんな印象を持っていますか?
2016年に台北駐日経済文化代表処が行った「日本人の台湾に対する世論調査結果」というものがあります。

アジアの国の中で51.7%が「台湾に親しみを持っている」というデータが出ています。
知り合い(日本に住んでいる方)に聞いても、「道に迷っていたら声をかけてくれて優しい」「ドアを開けてくれてとても紳士的」など、台湾人への悪い印象を聞いたことがありません

私が感じるに、台湾人の国民性はいい意味で「おせっかい」かつ「外国人が大好き」。
100%ではないですが「日本はどこの国よりも親近感があり、大好き」。
それは50年間の長い日本統治の歴史的な影響も確実にあります。

しかし、仕事となると、少し変わってきます。

台湾旅行に行くと、よく日本人観光客が驚くのは「お客さんがいるのに、携帯をいじっている」「レストラン店員の愛想がない」「机が汚れている」などモラルの問題

日本の「普通」は、世界の「異常」と言われることが多く、本当にその通りです。
台湾も海外「普通はやるのに・・・」という考えは捨ててください

私が思う台湾人の「一般的」な特徴

  • 新しい意見が多く創造的(縛られるのは好きじゃない)
  • 仕事に真面目に取り込む(指示がないと、どうしたらいいか分からない)
  • 明るく誰に対してもフレンドリー(文鎮型組織においてトップ以外は同じ立場)
  • 家族や親族を大事にする(基本的にプライベート優先)
  • 積極的に発言する(感情的になりやすい)
  • 流行に敏感でITリテラシーも高い(飽きっぽく、人に影響されやすい)
  • 協調性があり社交的(メンツを重視し、公で叱られるのを極端に嫌う)

それぞれには表と裏の意味があるのを頭に置いておいて人材採用を行ったほうが良いと思います。

※もちろん、一般的な意見であり、考え方がものすごく日本人に似ている方もいらっしゃいます。
参考程度に、見ていただければと思います。

 

「台湾人材業界」特性

台湾で職探しをしているのは、台湾人だけではありません
以下の方々が職探しをしています。

  • 台湾国籍を持っている台湾人(正職)
  • 台湾で学校に通って留学している外国人(アルバイト)
  • ワーキングホリデーで台湾に住んでいる外国人(アルバイト)
  • 台湾人と結婚し居留証を取得している外国人(正職)

外国人配偶者は、台湾人の雇用条件と同じ条件で正職雇用ができます
ワーキングホリデーと学生は、就労ビザが出せないためアルバイトになります。

 

台湾で人を雇う場合のお給料ですが、立場によって異なります。

台湾の労働部が出している月給統計サイト「職類別薪資調查動態查詢」(恐ろしいサイトだ・・・)によると、2017年で雇用社員の平均月給(職種関係なく)の検索結果は以下になります。

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總薪資(総合給与)の総計が月給になります。

総計(全体平均)48,333元(173,999円)
主管及監督人員(管理職)90,975元(327,510円)
專業人員(専門職員)68,425元(246,330円)
技術員及助理專業人員(技術職および専門補佐)52,496元(188,985円)
事務支援人員(一般事務職員)37,456元(134,841円)
服務業及銷售工作人員(サービス・小売スタッフ)29,309元(105,512円)

※rate 3.6 もちろん平均なので上下があり、地域によっても生活水準が違うので、参考までに。

台湾人の最低賃金は「勞動基準法第21條」により以下に定められています。(2018年1月1日公布)

  • 正職員:22,000元(22K)
  • アルバイト:時給140元(40時間まで)

参考:基本工資問答專區 >基本工資的意義>1. 基本工資的意義?

ちなみに、勞動部が取り決めている外国人の最低賃金は47,971元です。

外國人受聘僱從事本標準第四條之工作,其月平均薪資不得低於新臺幣四萬七千九百七十一元整。

参考:勞動部106年8月14日 勞動發管字第 10605154981 號公告

これらを踏まえて人材採用シートなどを作成していきます。

 

 

人材を集める方法

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台湾の状況や基礎知識を説明してきたところで、ここから、ではどうやって人を集めるのか。台湾で一般的な集客方法を紹介します。

方法としては以下。

  • 日系の人材紹介会社に頼む
  • 現地の人材紹介会社に頼む
  • 自社サイトで募集する
  • 知り合いに紹介してもらう

 

日系の人材紹介会社に頼む

会社が海外進出するにあたり、まずやってくるのは「不動産」と「人材紹介会社」と言います。
もちろん、台湾にもたくさんの日系人材紹介会社が進出しています。

有名どころとしては以下。

名前台湾法人名特徴
PASONA TAIWAN保聖那台灣分公司1998年に台湾進出された台湾では老舗人材紹介会社です。
PERSOL TAIWAN(旧インテリジェンス)台灣英創管理顧問股份有限公司こちらも老舗人材紹介会社として有名です。2017年にインテリジェンス台湾から社名を変更されました。
REERACOEN TAIWAN台灣立樂高園股份有限公司ネオキャリアグループの人材紹介会社です。
AHR亜細亜人材服務有限公司規模は上記と比べると大きくはないですが、専門性を持った方が多くいる印象です。

日系人材紹介会社は、日本人の担当者がおり、もちろん日本語での対応可能
そのため採用側の希望を100%人材紹介会社に伝えられるのは大きなメリットだと思います。

また、日系企業に就職したい人員が集まっているため、日本語ができる求職者が多い傾向にあります。

さらに日本人が台湾で職探しをするときにも日系の人材紹介会社に登録することが多く、希望すれば日本人求職者も紹介してくれます。

 

現地の人材紹介会社に頼む

もし、中国語に問題ない人事担当者の場合、台湾現地の人材紹介サイトに登録する方法もあります。

以下は有名な仕事探し&人材探しのポータルサイトです。

名前運営会社
104人力銀行一零四資訊科技股份有限公司
1111人力銀行全球華人股份有限公司
518人力銀行數字科技股份有限公司
yes123求職網一二三生活科技股份有限公司

感覚的には、104と1111が大手です。

企業やビジネスについて特集を組む雑誌「Cheers」が行った「人材紹介会社の特徴調査」によると、各社の使用率は以下。

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  • 企 業の使用率:104(87.9%)、1111(45.4 %)、518(23.6 %)、Yes123(16.8%)
  • 求職者の使用率:104(85.5%)、1111(58.7%)、Yes123(27.2%)、518(19.2%)
  • 求職者の成功率:104(62.2%)、1111(20.8 %)、Yes123(3.9 %)、518(3.8%)

もしやるとしたら、104と1111両方に登録するのが良さそうです。

 

自社サイトで募集する

人材派遣会社やポータルサイトを使うと、紹介料(年収の数パーセント)や紹介掲載費用がかかります。
また、会社のことを知らない様々な方が応募してきます。

面接で志望動機を聞くと「その会社に入りたい理由」を答える求職者はほとんどいません

より会社を愛して欲しい、長く働いて会社を作っていって欲しいそんな求職者と出会うには、自社サイトでのPRも候補に入れるのも手だと思います。

ちなみに、一概には言えませんが、台湾人の離職率は日本の2倍だと思ってください。
1年働き、毎年昇進させれば、定着するようです。(昇進がないと辞めます
半年や2週間でやめるなんてことは日常茶飯事です

 

知り合いに紹介してもらう

台湾は中華圏文化の国。

人や血のつながりを非常に重要視します。
実際、私の周りでも親族や友達経由で就職する友達がたくさんいます。

日本人が夜な夜な飲みに出かける森林北路で働いている台湾人は、ある程度日本語が話せます
また、そんな子と友達になって、興味がありそうな友達を紹介してもらうのも手だと思います。

 

まとめ

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今回は台湾で人を雇うために必要な基礎知識と方法について紹介しました。

台湾はかなりの親日国家

生活の中に日本の商品やテレビアニメなどが溢れており、小さい頃から日本の文化に触れているため、日本に憧れを持っている方も大勢いるのも要因だと思います。

そのため、自主的に日本語を勉強している方が非常に多くいらっしゃいます。

 

また、台湾企業は、非常にシビアです。

プロジェクト単位での採用業績を上げないと社長に反発するとクビにされるなどの噂もよく聞きます。

実際に、以前近くで仕事をしていたあるベンチャー会社は、半年でスタッフ全員が入れ替わっていました

台湾企業って怖い、、、という印象を持ちました。

よって日系企業への就職は憧れもですが「安定」を求めていらっしゃる方が多いようです。

 

 

この記事を読んでいる方にオススメの本はこちら

アジア進出にあたり必要なこと概念を理解することができます。
また、台湾進出にあたり華僑の特徴についても紹介してあります。

 

 

 

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