このブログを書いている台湾旅案内人ブロガーRie( @rieasianlife )です!
今回は、私が引っ越したシェアハウスについての記事です。
日本でも東京や京都、大阪中心にシェアハウス流行ってますよね。
家賃の高く、かつ外国人もたくさんいる台北では、シェアハウスは一般的な住居形式です。
私が引っ越しをしたシェアハウスは中でも「Co-living」をテーマとしている場所です。
そこで、台北のシェハウス事情をご紹介いたします。
シェアハウスってどういうもの?
シェアハウスとは、その名の通り部屋の設備をシェアする家のこと。
管理の形式は様々ですが、1軒屋を複数人で共有する賃貸形式。
プライベートスペースと共用スペースに分かれていて、冷蔵庫やキッチンなどは住居者で共同で使用する住まいのことです。
ルームシェア(一つの部屋を複数人で使用する)との違いは、各個人の部屋が分かれていること。
いくら人が好きと言っても、プライベート空間を保つのは生活していく上でとても大切です。
また、管理会社が入っているシェアハウスだと清掃の方がいたりするので、掃除を住居者がする必要はありません。
Co-living(コーリビング)って?
海外などに集団で移動し仕事(作業)をする「Coworkation(Co+Work+Vacation)」という概念があるのですが、それが派生したものです。
Coとはラテン語で「With」「Together」の意味。
直訳すると、Co(共に)+Work(働く)+Vacation(休日)。
リモートワーカーやデジタルノマドの方などの間で浸透してきている考え方で、海外で刺激をもらいながら仕事がしたい方、世界を旅しながら働きたい方にぴったりです。
今回紹介するシェアハウスは、Coworkationに「生活・住居」を持ち込んだ「Coliving(Co+living)」(Co-housingとも言う)をテーマとした住居です。
通常Coworkationは長くて1ヶ月程度なんですが、Co-livingの場合半年〜が一般的。
Coworkingをして刺激をもらいながら、Co-livingでコミュニティを作っていく。
そんな仕組みを実現したシェアハウスの新しい形式です。
日本でいうと「tetote house」「京王電鉄」などが提供しているシェアハウスがあるそうです。
玖樓の担当者の方が日本に研修旅行に行った時に見てきたと言われていました。
日本でもそんなにおしゃれなシェアハウスがあるなんて、びっくりしました笑
また、研修の際にシェアハウスの会社が運営するゲストハウス「リュウロ東京清澄」というところに宿泊したと言われていました。ここもすごい気になる!
台北のシェアハウス、Co-living事情
台湾で家を探すときに分けられる一般的な住居形態は以下。
- 整層住家:ひと部屋すべて貸し(マンション)
- 套房:1つの区画を共同利用だが、トイレやお風呂は部屋内に付いている(アパート)
- 雅房:部屋のみトイレやお風呂など共用
シェアハウスは「雅房」となります。
【台湾に住む】台北で部屋を探すには?家賃相場は?選ぶ時のポイントは?
ただ、一般的に台湾で「雅房」というと、あまり良いとは言えない環境が多いです。
もちろん全てではないですが、価格が台北では破格の5,000元程度から借りれる事もあり、貧乏学生やお金のない出稼ぎ労働者が住んでいたりします。
また管理会社が入らず、大家さんが直接管理している事もあるので、住居者が自分たちでトイレ掃除やゴミ捨てなどを行っているところもあると聞いた事があります。
事実、友達が以前住んでいた半雅房(部屋にトイレとお風呂付きですが、通路は別の人が住んでる)では、リビングを借りている学生が夜中にどんちゃん騒ぎをしたり、相当ストレスがたまりそうな場所でした(笑)
中国語でCo-livingは「共居」と言います。
まだ、あまり台湾には広がっていないようです。
私の周りの台湾人に聞いてみても、言葉自体を知らない人がほとんどでした。
Co-livingやシェアハウスで検索してみると、台湾では以下がヒットします。
- 玖樓 9floor:2015年にできた台湾現地の団体で、政府から出資も受けてる
- 半伴 apartner Share House:2017年にできた団体で、台北市内中心に5拠点
- 香蕉同居中:こちらも有名な台湾現地の団体で2016年に開始、現在5拠点
- BORDERLESS HOUSE:日本人が経営しており、世界各地にある比較的大きな団体
- 角隅共生空間 :2016年にできた団体で、拠点は1箇所
- 共生公寓 Home Sweet Home Share House:2019年にできた新しい団体。拠点は5箇所。
今回私が入居したのは「玖樓」。
入居してみて1週間なのですが、かなり良いです。
むしろどうして今まで入らなかったのかちょっと後悔しました。
それでは、ここから入居するまでの過程などを紹介します!
玖樓とは?
引用:玖樓公式サイト
玖樓は2015年に創立された組織で、シェアハウスなどのマネジメント、室内設計、不動産、コミュニティ経営などを行なっています。
台北蝸居夢想家
台北は土地がなく、家賃が高い。だからと言ってお給料が高いわけでもなく、南部など実家から出てきている若者はお金がないから広い部屋に住めず、蝸居(カタツムリの家)のように狭い家って呼ばれてる。
そんな台北での生活を頑張る若者のために、より金銭面でも心理面でもサポートできるコミュニティ運営されています。
引用:玖樓公式サイト
現在のシェアハウスは、全部で19拠点。
濃い色になるほど部屋の平均単価が上がってきます。
各拠点にテーマが決まっており、私が住んでいる場所はコミュニティをテーマとした拠点。
- 寧靜公寓 serenity apt:比較的スペースを贅沢に使った空間(4〜5人)
安和,酒樓,公館,溫州八六,福德,明德,國北 - 社群公寓 community apt:コミュニティーを重視した空間(7〜8人)
辛亥,景安,臨沂,溫州八玖,敦南,連雲,萬新,龍山,永和 - 大人の公寓 9floor black:より社会人に寄ったちょっと高めの空間
仁愛新生 - 青銀公寓 cross-generation apt:年代を超えた交流ができる空間
安和,新北三峽青年住宅
引用:玖樓公式サイト(三峽)
高齢化の深刻な台湾。
若者だけでなく、独居老人対策や若者ともっと関わりたいお年寄りへの場の提供にも取り組まれていて、お年寄りの多い郊外の「三峽」では、退職後のご年配の方々との共同生活も営われています。
同居するお年寄りの方々と季節のイベントをしたり、日頃の相談を聞いてくれたり、昔話をしてもらったり、一緒に旅行に行ったり、楽しそうです。
この計画は新北政府からの補助も受けており、これから期待されている住まいにもなります。
「永和」では、若者計画と称し、「食べる」「楽しむ」「料理する」「作る」「学ぶ」をテーマとした拠点も現在計画されており、クリエイター育成を考えているようです。
入居には試験があり、ちょうどもうすぐ募集が終わる頃、どんな発展を見せるのか楽しみです^^
また、現在新しい拠点として「萬華」で一棟立てのCo-livingビル「萬華玖樓」を建設されています。
1階がカフェ&バーになっていて、2階〜5階が住居スペース、6階がキッチンとコミュニティエリア。
2018年1月28日から入住開始し、家賃は每月16,000元〜と少し他のところよりもランクは上になります。
もう一つ、新しい試み!
会員制のコミュニティバー「9PM」計画を進められています。
先日、そのお披露目パーティーに入居者限定で招待いただいたのですが、お料理もお酒も美味しくて、何より「か・な・り」おしゃれ!!!!
このイベントの様子はまた別記事にて紹介しますね。
申請から入居までの流れ
引用:玖樓公式サイト
入居するまでの流れはこちら。
- お問い合わせ
- 物件見学
- 契約と費用の支払い
- 鍵を受け取る
- 引っ越し
一つずつ、実際に行なった内容を説明していきます。
お問い合わせ
公式ホームページの各拠点の一番下の方にある「共居申請」から問い合わせを行います。
ボタンを押すと、会員規約に進むので、内容を確認し、入力フォームに進みます。
記載する内容は、上部は基本情報なんですが、下の方は一般的な物件見学申請と少し違います。
特にSocial Profileと請讓玖樓更認識你(自己紹介)はしっかりと書いた方が良いです。
ここで第一書類審査が行われています。
プロフィール内容や希望内容が玖樓に合わない方は振り落とされるようなので、しっかりと書いた方が良いです。
5〜7営業日で返信が来る予定ですが、こない場合は公式Facebookからも送った旨をメッセンジャーで伝えてください。
応募者が殺到しており、なかなか書類が受理されにくい状況のようです。
以下、ちょっと分かりにくいので項目の説明を少しだけしておきますね。
你期待的公居生活接近?(どんな共同生活を期待しますか?)
選択肢が用意されています。プライベートスペースを重視する、常に人がいる状態がいい、など。
希望入住房型(どの形式の部屋をご希望ですか?)
ルームシェア、トイレ・お風呂無し部屋(雅房)、トイレ・お風呂完備(套房)を選択できます。
申請進駐房間(申請したい拠点はどこですか?)
ここで拠点の希望を言うことができます。すでに空きがない場合は、空いている拠点を紹介いただけます。私も会社の近場の拠点を希望してましたが、空きがなく別の拠点を紹介いただきました。
物件見学
引用:玖樓公式サイト(明德)
問い合わせの返事がきたら、現在の空き物件を紹介してくれます。
問い合わせの時に場所を指定すると、空き物件がない可能性が高いです。
場所未定の方が紹介されやすい探しやすいと思います。
台北市内は地下鉄やバスが発達しているので、郊外であってもそんなに不自由ないと思います。
実際に2箇所物件見学をしました。
そこで見るポイントは、物件の現状。
ホームページに掲載されている写真はどれも綺麗なものばかりですが、撮影されたのはできてすぐの写真。
ある程度、運営されている物件だと入居者の状況で生活感が出てきます。
なので必ず物件は自分の目でしっかり見た方がよいです。
ここで、物件見学の時に聞きたいこと
- クーラーの有無
- 洗濯機の有無(縦型が望ましい)
- 共用スペースの状態
- 同居人のプロフィールや職業
- ゴミ出しの仕方(車を追うのか、回収に来るのか)
ルールについて聞きましたが、各入居者同士でルールを作っていく形式なので、必要最低限のモラルを守れば、玖樓では特にないと言われました。
家族や友達が家に来る分も問題なく、1週間以上の滞在になると共益費使用するため、1000元支払いが発生しますが、1〜2日の滞在であれば、同居人の許可さえ得られればOKとのことでした。
また、このとき、実は2回目の入居審査が行われていたようです。
見学中にちょっと喋ろうと言われソファでおしゃべりしたんですが、そこでその方の人となりを審査していたそうです。
ちゃんと審査されていた方々が入ってきていると思うと、安心ですね。
各種契約と費用、やること
気に入った物件を見つけたら、契約に入ります。
実際に物件見学をする担当と契約担当は分かれており、契約、支払い等は全てメールやネット上で行います。
私は1ヶ月後に入居予定でしたが、物件がなくなる可能性が高かったため、やむなくすぐに契約しました。
入居時に必要な費用
毎月の家賃決済は、INSTOというアプリを使用して毎月自動引き落としになります。
入居時にやること
入居契約サインが必要ですが、EditPDFなどを使用し、ネットサインでも問題ありません。
入居時に提出する資料
メール添付で担当者へ送ります。
説明を受けて、鍵を受け取る
入居者専用の革製のキーチェーンをいただきました
費用も支払ったら、いよいよ入居です。
以下の手順で説明を受けました。
- 鍵を受け取る
- 設備やゴミ出し、お風呂などの再説明
- 入居時の状態確認(チェックリストを使用し一つずつ設備を確認します)
- 玖樓の仕組み説明(設備修理の連絡やコミュニティの管理など)
また、玖樓限定の嬉しいオプションの説明も受けました。
写真の革製のキーチェーンは、提携しているカフェやコワーキング施設で見せると割引になるそうです。
これはノマドウォーカーにとってはかなり嬉しい!
提携しているカフェまた行ったら追記しますね。
シェアハウス「玖樓」に入居して思った事
人生初めてシェアハウスに入居して1週間以上が経ちました。
玖樓は、他のシェアハウスとちょっと違うかもしれませんが、実際に入居してみて思ったことは以下。
管理体制が完璧!
入居説明の時に3つのQRコードを教えてもらえます。
- イベントスペースブッキング
- 問題報告フォーム
- 各拠点のガイドリスト
イベントスペースブッキング
玖樓は公館にイベントスペースを持っています。
入居者なら3時間まで無料で借りることができます。(3時間以上なら+1000元)
仕事に集中したい時にコワーキングスペースとして借りたり、プロジェクターなども完備されており、パーティーなどを行うのに適しています。
また、寝るだけくらいのサイズではあるらしいのですが、ゲストハウスも提供されているので、誰かが泊まりに来る時に代わりにレンタルしてあげることもできるようです。
問題報告フォーム
シェアハウスの設備やコミュニティ管理をしっかりとされていると思ったのがこのフォーム。
クーラーが壊れた、お湯が出ないなど設備上の故障を報告するフォームです。
カテゴリが細かく分かれており、選択してコメント欄に状況を報告、動画もアップできるので、詳しくかくとすぐに修理業者を手配していただけます。
また、ルームメイトに関する問題も直接本人に言いにくい場合は、相談することができます。
その相談を玖樓が受け付けると「担当者も含めた話し合いの場」を設けてくれて、解決へのアドバイスをしてくれます。
コミュニティ管理に関して、ここが個人的には一番頼りになるポイントだと思いました。
各拠点のガイドリスト
各拠点のガイドリストには、Wifiパスワード一覧が記載されています。
各拠点ではイベントが行われていたりします。
シークレット入居者限定のFacebookページでイベントの告知などもよく行われており、参加するときは各拠点へ行くことになるので、このリストはとっても便利!
環境もだけど、やっぱり入居者との相性が一番大切
やはり一番は、同居人との相性。
私が入居したシェアハウスは新築でまだコミュニティができていない状態だったので、今みんなで探り探り信頼関係を作っている状態です。
ただ、みんないい人たちばかり!
入居初日、私の拠点のメッセンジャーに「ホットワイン作るから、いたらおいで〜」と書き込みがあったので、現在入居しているメンバーで美味しいワインをいただきつつ、設備やルールを相談しあったりしました。
台湾人だからなのか、シェアハウスに住む方々だからなのか、みんなコミュニティー能力が高い!
引越しをされたら、住所変更も忘れずに!
【台湾に住む】引っ越し後は必ず住所変更!居留証の住所変更手続きを解説
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